保育園のメンタルヘルス対策|保育士にもメンタルヘルス不調者は多い!?
投稿日:2022年6月15日
メンタルヘルスとは「心の健康」のことです。
メンタルヘルスは、一昔前まで「個人の心の問題」だと捉えられがちでした。いわゆるメンタルが強い人と弱い人がいて、心を病むのはその人自身の問題だとする風潮が強い時代がありました。しかし、研究が進みメンタルヘルスは誰にとっても身近な問題として認識されるようになりました。
特に近年は職場でのメンタルヘルス対策の重要性が叫ばれるようになり、国を挙げての取り組みが行われています。それは、メンタルヘルスは環境に影響されやすい特徴があり、職場での疲労や人間関係といったストレスの蓄積で悪化することがあるからです。
保育園は子ども、保護者、同僚という常に人を相手にする仕事であり、人間関係が重視される職場です。保育士の離職理由の1位も人間関係だと言われています。ですから、保育園という職場では特に、職員一人ひとりのメンタルヘルスを良好な状態に維持するためのメンタルヘルス対策が必要です。
今回は、メンタルヘルスの基礎知識を整理しながら、保育園で取り組みたいメンタルヘルス対策について考えていきましょう。
メンタルヘルス不全とメンタルヘルス不調
メンタルヘルスを損なっている状態として主に2種類の言葉が使われますが、その違いを見ていきましょう。
メンタルヘルス不全
文字通り、精神の活動がうまくいっていないことであり、通常は「心の不健康な状態の相性で、精神疾患や行動の障がい」のことを言います。もう少し具体的に言うと、「うつ病・不安障害・統合失調症などによる不健康な状態全般」です。
メンタルヘルス不調
日常生活の中で感じられる不安、緊張、イライラ、不適応や意欲・作業能率の低下、勤務状態の不良、対人関係のトラブルの増加などを指します。
メンタルヘルス不調は全般的な適応力の低下に軸足を置いた概念として、メンタルヘルス不全は「うつ病」「不安障がい」などの診断項目に該当するような疾病性(病気か否かということ)に軸足を置いた概念です。この記事では、「メンタルヘルス不調」について話を進めていきます。
職場におけるメンタルヘルス不調の3類型
①精神病型メンタルヘルス不調
職場環境に大きな原因があるわけではなく、本人の素因(病気になりやすい素質)や遺伝的要因などがその発症要因として挙げられます。
対応としては精神科医による薬物療法と精神療法が中心となり、症状が落ち着けば、治療を継続しながら就業が可能となります。
②過負荷型メンタルヘルス不調
職場における過重労働やハラスメントなどの過重な精神的負荷を原因に発症します。
対応としては、休養と回復を促進するための薬物療法が中心となり、症状が軽快すれば過重な負荷にならないように配慮しながら就業を再開します。
③不適応型メンタルヘルス不調
職場という環境における「ヒト」と「環境」への適応がうまくいかずに発症し、職場から離れると比較的速やかに症状が消退します。薬物療法は対症的な効果に止まり、本人の仕事やストレスに対する考え方などのアプローチが必要になります。
「不適応型メンタルヘルス不調」が増える背景は何か
- 業務の複雑化
- 雇用形態の多様化
- SNSの普及などによる精神的緊張感の増加
- 情報化社会による時代の進化スピードの上昇
- 働くことへの価値観の多様化や労働観の変化
- ゆとり教育世代へのストレス脆弱性
- 少子化に伴う集団葛藤体験の減少
メンタルヘルス不調の原因となる「ストレス」とは
主観的存在としての「ストレス」
ストレスとは「外部からの刺激によって起こる歪み」のことです。つまり、人は外部からの刺激(ストレッサー)を受けると、それまでの自分の状態に歪みが発生し、その歪みに対処しようとします。その歪みが大きすぎると自分自身に破綻をきたしますが、歪みがそれほど大きくない場合には、その歪みに対処する過程で、自らが様々な能力を獲得することもあります。
また、ストレスは人によって感じ方が異なります。仕事のストレスと言っても労働時間や残業時間等の客観的指標ではなく、「信頼関係」「好き嫌い」のような定量化しにくいもので決まります。
A B C 理論
同じ出来事が起こっても、受け止め方や解釈の違いで引き起こす反応(感情)は変化することをABC理論と言います。Aの出来事はコントロールできなくても、Bの信念(価値観や意味づけ)は自分次第で変えられるのでCの結果も改善できるというものです。起こった出来事が直接感情を引き出すわけではなく、私たちは無意識に意味づけを行っているのです。ストレスに強い人と弱い人の違いは、この意味づけの違いによって引き起こされていると言っても良いでしょう。
また、普段はストレスに強いと認識している人でも、疲労が溜まって余裕のない時にはこの意味づけがネガティブなものになり落ち込んでしまうこともあり得ます。このような理論を理解しておくことは、自分の考え方の癖を意識したりメンタルヘルス不調者の心理状態を把握する上で重要です。
バーンズの「認知の歪み」
「認知の歪み」とは、ものの捉え方や考え方が極端に偏ってしまっている状態のことで、ネガティブな感情や落ち込んだ気持ちが続いてしまう要因といわれています。まず「認知」とは、人のものの捉え方や解釈の仕方のことです。「認知の歪み」とは、この「認知」がなんらかの理由で非合理的な考え方に偏って歪んでしまい、誇張的で現実を正確に認識することができなくなってしまう状態のことを指します。
デビッド・D・バーンズによると、代表的な「認知の歪み」は以下のような10種類があるとされています。
① | 全か無か思考 all-or-nothing thinking | 物事を極端に白黒つけたがり、オールオアナッシング、〇×思考で考えること |
② | 一般化のしすぎ overgeneralization | 何か悪いことが起こった時に、それがまた起こるに違いない、それが起こる運命なのだ、というように一般化して捉えてしまうこと |
③ | 心のフィルター mental filter | 考えることがネガティブなことばかりで、「マイナス」のフィルターを通して物事を見ていること |
④ | マイナス化思考 disqualify the positive | 良いことや何でもないことを、悪いことにすり替えてしまうこと |
⑤ | 結論の飛躍 jumping to conclusions | 事実とは違うのに、悲観的な結論に飛躍してしまうこと |
⑥ | 拡大解釈と過小評価 magnification and minimization | 悪い面ばかり大きく捉え、良い面をあまり評価しないこと |
⑦ | 感情的決めつけ emotional reasoning | 感じていることが、真実であるように考えてしまうこと |
⑧ | すべき思考 should statements | 「〜しなければならない」「〜べきである」と考えて、追い込んでしまうこと |
⑨ | レッテル貼り labeling and mislabeling | 根拠もないのに、ネガティブなレッテルを貼ってしまうこと |
⑩ | 個人化 personalization | 良くない出来事が起こった時に、なんでも自分のせいにしてしまうこと |
では、とにかくストレスがなくなれば良いのか、というとそうではありません。
ヤーキーズ・ドットソンの法則
ストレスは適切な範囲であれば人の能力を伸ばし、高いパフォーマンスを発揮させる重要な存在です。このことはヤーキーズ・ドットソンの法則という心理学の基本法則としてよく知られています。
これは一般に、ストレスレベルが高くになるに従ってパフォーマンスは増すものの、最適なレベルを超えた強いストレスはパフォーマンスの低下につながるという理論です。ストレスはただ低減させれば良いわけではなく、その人の有するパフォーマンスが適切に発揮できるレベルにコントロールされることが重要だということです。
少なすぎるストレス
ストレスが少なすぎる場合には、無気力になりやすい、やる気が出ない、という問題が起こりやすくなります。このような場合には、目標や生きがいを見つけ、適度なストレス状態を作るように心理的フォローが必要です。
多すぎるストレス
過剰なストレスがある場合には、パフォーマンスが低下するため、結果が出にくくなります。その結果、自信を失ったり自責の念が強くなったりして心理的な問題を抱えやすくなります。このような場合には、休息を十分とり、過度なプレッシャーになっている目標を身の丈に合ったものに変えるなどの心理的フォローが必要です。
メンタルヘルス不調の兆候
メンタルヘルス不調の兆候は、職場では一般的に次のような形で現れるとされています。不調に本人が気づいていない場合も多いので、上司としては普段の様子に気を配る必要があります。
□ 遅刻・早退・欠勤が増える
不眠が続き寝坊をしてしまったり、体調不良を訴えることが増えたりします。本人の申告だけでなく、周囲の職員から「顔色が悪い」「元気がない」といった報告が上がる場合もあります。
□ 仕事中のミスが増えたり、書類提出が遅くなったりする
ささいなミスや同じ失敗を繰り返すことが増え、注意力低下が現れます。「普段こんなミスしないのに…」「〇〇先生らしくない失敗だな…」と感じることがあれば要注意です。報連相が滞ったり、書類提出の期限が守れなくなったりすることもあります。
□ 普段の言動に違和感を覚える
これまでの姿と比較して、何か様子が違うなと感じることが増えます。
例えば
・イライラしている様子が増えたり急に怒鳴ったりする
・会議中などに居眠りをしたり、無気力でぼーっとしたりする
・挨拶や職場での会話が極端に減る
・気分の浮き沈みが激しく、暗すぎるまたは明るすぎる日がある
全職員の様子を園長が逐一見ているわけにはいきません。メンタルヘルス対策の共通認識を職場内で図り、職員同士で互いの様子に気を配れるよう園全体で取り組むことが望まれます。
メンタルヘルス対策の基本的な3段階の考え方
メンタルヘルス対策は大きく分けて3段階で構成されます。
1次予防 メンタルヘルス不調の未然防止
1次予防では、まずはストレスの要因を取り除き、メンタルヘルス不調者を出さない職場づくりのための取り組みを行いましょう。職場内でメンタルヘルス不調を引き起こす原因の多くは、人間関係や仕事内容、働く環境等です。ストレスの要因となる職場の問題点を発見し、できるものから改善します。
問題点を見つけるためには、実際に現場で働いている職員にメンタルヘルスの知識を高めるための教育を施すのが有効だと言われています。どんなことがストレスの要因となり得るのか理解し、メンタルヘルスへの意識を持ってもらうことで現在の職場の問題点を把握したり、自身のストレス管理方法を学ぶことにもつながります。
また、職員一人ひとりのストレスチェックを年に1回は実施するようにしましょう。職員自身が自分自身のストレスを知ることでその後の対処につなげること、また、職場全体のストレス傾向が見える集団分析等で職場の問題点を明らかにして改善につなげることができるでしょう。2次予防や3次予防は、あくまでもメンタルヘルス不調者が出てからの対処法です。この1次予防の段階でいかにメンタルヘルス不調の発生を食い止めるかが重要なのです。
ストレスチェック制度とは
「ストレスチェック」とは、ストレスに関する質問票に働く人が回答し、それを集計・分析することで、職場のストレス要因、心身のストレス反応、周囲のサポートなどを調べる簡単な検査です。「労働安全衛生法」が改正されて、労働者が50人以上いる事業場では、2015年12月から、毎年1回、この検査を全ての働く人に対して実施することが義務づけられました。(契約期間が1年未満の労働者や、労働時間が通常の労働者の所 定労働時間の4分の3未満の短時間労働者は義務の対象外です。)なお、労働者が50人未満の事業場では努力義務となっています。
この制度は、定期的に労働者のストレスの状況について検査を行い、本人にその結果を通知して自らのストレスの状況について気づきを促し、個人のメンタルヘルス不調のリスクを低減させることがねらいです。また、検査結果を集団ごとに集計・分析し、職場におけるストレス要因を評価し、職場環境の改善につなげることで、メンタルヘルス不調を未然に防止する取り組みです。
対象となる組織は、決められた実施者による検査と労働基準監督署へ実施報告書を提出することになっていますが、努力義務の組織でも、年に1回は園内で簡単なストレスチェックを実施することをおすすめいたします。
厚生労働省
2次予防 メンタルヘルス不調の早期発見
2次予防では、メンタルヘルス不調を早期に把握・発見し、対処するための取り組みを行いましょう。1次予防にもあった自身のセルフチェックや周囲の職員からの気づきなどによって、早期発見を目指します。メンタルヘルス不調の初期段階では、本人がその異変に気づかないことも多いものです。1次予防で職場全体のメンタルヘルスへの意識を高めることで、共に働く仲間からの気づきや相談を促しましょう。
もし、実際に異変を感じる職員がいた場合には、個別の面談や必要に応じて専門機関へつなげる必要があります。個別の面談を行った際にも、本人に自覚がない場合もあります。もしくは、隠したいと本人が思っている場合もあります。本当に休息を取れば回復することもありますが、「大丈夫です」「少し疲れていただけです」「何でもありません」という言葉を鵜呑みにするのは危険です。逆に、様子がおかしいからすぐに「病気だ」と決めつけるのも良くありません。判断に迷うときは専門家(医師)に相談ができるよう、いざという時のためのネットワークを構築しておきましょう。
なお、メンタルヘルス不調は要配慮個人情報です。心配だからといって、園内で噂が広まって腫れ物に触るように扱われるなど、本人が不利益を被るような事態にならないよう職員には個人情報の取り扱いについても教育する必要があります。
3次予防 メンタルヘルス不調者への復帰支援
3次予防では、実際にメンタルヘルス不調者となった職員を対象に、治療と休職後の職場復帰の支援の取り組みを行いましょう。
メンタルヘルス不調となり休職した職員は症状の回復への不安や「自分は社会復帰できるだろうか」という不安を抱えています。真面目な方ほど、職場に迷惑をかけてしまっていると復帰を焦る傾向があります。しかし復帰を急ぐあまりに、一旦回復したように見えても再度不調に陥ることもあります。復帰に向けては、定期的に面談を行い、慌てずに療養するように伝えることで安心させましょう。休職を決める時と同様に、医師の診断結果などを元に、本人と相談しながら慎重に進める必要があります。
また、復帰後の現場での受け入れ体制を整えておくことも忘れずに行いましょう。休職していた分を取り戻そうと無理をしてしまうことがないよう、徐々に任せる仕事を増やしていくような計画を立てたり、受け入れる側の職員が復帰した職員をどう扱っていいかわからないということがないよう、正しい知識と対処方法を共通理解しておくことも重要です。
4つのメンタルヘルスケアの推進
厚生労働省では、メンタルヘルス対策において「4つのケアが継続的かつ計画的に行われることが重要である」としています。その4つのケアについて見ていきましょう。
厚生労働省
【セルフケア】
職員自身が自分のストレスに気づき、自分自身で行うケアのことです。研修などを通して、ストレスに対処するための知識、方法を身につけ、実施することが重要です。また、年1回の実施義務(組織規模によっては努力義務)がある「ストレスチェック」も職員が心の状態を知るきっかけとなり有効です。園としては職員に対して、セルフケアが行えるように下記のような教育研修、情報提供を行うなどの支援を行いましょう。
情報提供や研修で取り上げたいテーマ
・ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解
・ストレスチェックなどを活用したストレスへの気付き
・ストレスへの対処
【ラインによるケア】
職場の管理監督者、保育園の場合は園長やリーダーが行うケアのことです。
管理監督者は職員の職場における具体的なストレス要因を把握し、その改善を図ることができる立場として、職場環境等の把握と改善、職員からの相談対応を行うことが必要です。このラインによるケアで大切なのは、管理監督者が「いつもと違う」職員の様子に早く気づくことです。前述したメンタルヘルス不調の兆候を意識し、いち早く対処できるようにしましょう。
【事業場内産業保健スタッフ等によるケア】
事業所内に在籍する産業医や保健師、心理士などが連携してケアすることです。
事業場内産業保健スタッフ等は、セルフケアおよびラインによるケアが効果的に実施されるよう、職員と管理監督者に対する支援を行います。具体的なメンタルヘルスケア実施に関する企画立案、事業場外資源とのネットワーク形成やその窓口など、心の健康づくりの中心的な役割を担います。
複数施設または複数事業を持つような大きな法人でない限り、保育園では専任のスタッフはいないでしょう。そのような小規模な組織においては、事業者がメンタルヘルスケア実施の表明をし、セルフケア、ラインによるケアを中心として、実施可能なところから着実に取組みを進めることが望ましいとされています。
【事業場外資源によるケア】
園外のスタッフや外部機関による専門性の高いケアのことです。
メンタルヘルスケアに関し専門的な知識を有する各種の事業場外資源の支援を活用することが効果的とされています。事業内に専門のスタッフを持たないほとんどの保育園では、必要な時にすぐに協力が得られるようネットワークを構築しておきましょう。
保育園でメンタルヘルス対策をしないと起こりうる4つのリスク
最後に、園としてメンタルヘルス対策が不十分な場合に生じるリスクについて考えていきましょう。
リスク1:事故発生のリスクが高まる
メンタルヘルス不調は注意力低下を引き起こします。それは保育現場では思わぬ事故やトラブルの原因になり得ます。ただでさえ注意して見ていなければならない子どもたちを前に、集中力を欠いてボーッとしたりとっさの判断ができなかったりすることは保育士として一番のリスクと言えるでしょう。
リスク2:保育の質の低下につながる
保育園にとって保育の質を向上させ続けることは常の目標でしょう。しかし、保育士のメンタルヘルスが悪化すると、それは直接子どもたちに影響を与えます。保育は創造的な仕事です。毎日同じことを同じようにこなす仕事ではないため、保育士が考え創意工夫を凝らすことが必要です。メンタルヘルス不調はその考える力を低下させます。また、子ども一人ひとりの様子・変化に気を配らなければいけない仕事です。メンタルヘルス不調によって自分のことでいっぱいいっぱいの状態では、観察する力・読み取る力も衰えます。
リスク3:周囲の職員の負担が増加する
もしメンタルヘルス不調者が職場にいた場合、本人だけでなく、その周囲の職員にも大きな影響が及びます。仕事中のミスや遅刻、欠勤などが増えれば、周囲の職員がそのフォローをせざるを得ません。人がいないと成り立たない保育という仕事において、個人のメンタルヘルスは職場全体の問題だと言えます。
リスク4:離職につながる
メンタルヘルス不調がより悪化すると食欲不振や不眠などの身体的な不調、さらには別の病気を引き起こす可能性があります。このような状態が続けば、休職や離職につながることも考えられます。ただでさえ人手不足の保育業界では大きな痛手ですし、前述のように周囲の職員への負担が増えれば、その職員たちもメンタルヘルス不調を起こしたり、過重な負担に耐えかねて転職という判断に至ったりすることもあり得ないとは言い切れません。
保育園でもメンタルヘルス対策を実施しよう
ここまでメンタルヘルス対策の基礎知識を見てきました。メンタルヘルス不調は、いつ誰に起こってもおかしくないものです。だからこそ、メンタルヘルス不調者が出ないように未然防止をし、もしその兆候があれば早期発見・対処し、実際にメンタルヘルス不調者が出た時に備えて復帰支援などの準備をしておくことが必要なのです。
今後、このメンタルヘルス対策はさらに重要性を増すことが予想されます。ストレスを前向きに捉えられる職員を意識的に育成していること、職場の適切なストレスマネジメントができていることが選ばれる職場づくりにつながるのではないでしょうか。
メンタルヘルス対策に力を入れることで、職員一人ひとりがイキイキと働ける園づくりができれば、職員は保育に集中でき、目の前の子どものことだけを考えることができます。それがひいては保育の質の向上に結びつくはずです。